(古い小説であること、史実とフィクションが混じり合っている点には注意が必要)
ジョン万次郎の名は子供のころから知っていたが、何となくロビンソン・クルーソーの日本版ぐらいにしか思っていなかった。
それが、この本を読んで、今さらながらに知ったのは、幕末の漁村に生まれ本来なら寺子屋教育すら受けられなかった少年が、ピューリタン精神溢れるアメリカ人捕鯨船船長の善意から、アメリカ東部のニューイングランドで、今で言えば国際線パイロットにも匹敵するような航海士としての教育を受けることとなり、攘夷・開国と揺れる幕末・維新の日本で英語通訳・米国通として活躍したという史実。船酔いで寝ていた勝海舟以下の日本人乗組み員の代わりに米国人便乗者と協力して咸臨丸の操船までしたとは。
こんなカッコいい話を今の高校日本史などではどう取り扱っているのだろう。
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