東京都の補助金の一つに「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア・断熱材・浴槽)」というのがある。その給付申請は紙でも可能だが、電子でできるなら電子でやりたい。やってみたところ、その電子申請システムには結構文句を言いたくなるようなアラが目につくので、ここにメモしておきたい。本当はこのシステムを担当されている方々に直接伝えたいのだが、簡単にその方々にたどり着けるルートが見当たらないので、ここに書くことがその方々の目に触れる可能性に賭ける。
まず誰もがはまるだろう落とし穴は「一時保存機能」だ。「一時保存機能」とは、申請入力を途中まで行い一時中断した後でその続きを行うときなどのため、入力済みの内容をそのまま保存しておけるという便利機能だ。マニュアル上72時間は保存されることになっている。私がそれを利用して翌日入力を再開しようとしたら、見事に入力内容はクリアされており(データが本当に消えたのか、再開時に読み込めないだけなのかは不明)、再度一から入力しなければならなかった。いろいろ試した結果、ブラウザーを閉じなければ、申請のシステムからログアウトした後でもデータを呼び出せるということがわかったが、日をまたがってもブラウザーを閉じないでいるのはちょっと嫌かな。PCの電源も切りたいし。クール・ネット東京の照会センターに電話して相談したら、1週間ほどたって折り返しがあり、ブラウザーが推奨されているGoogle Chromeでなかったからだろうということになった。
もう一つの大きな問題は、申請内容の入力が終わり、最終確認の画面で確認をして「提出」のボタンを押すと、「申請完了画面」が表示されるのだが、これが出たからと言って必ずしも申請が首尾よく受け付けられたと信じてはいけないということだ。確かにこの画面には「申請完了画面」という表示はあるものの、「申請を受け付けました」などとは書いていない。逆に、「最大10分以内に自動返信メールが届きますので内容をご確認ください」とか「メールが届かない場合や助成金申請の確認画面で審査状況が「交付申請兼実績報告書受付済」に変わっていない場合は再度申請を行ってください」(下線筆者)などと書いてある。つまり、「申請完了画面」というのは、「申請の入力が一応終わったということは認めるが、申請がエラー無く受理されたかどうかは保証できない。それは後続のメールを見て確認してほしい」という趣旨らしい。どうして今の時代、送られたデータが申請として受け付けるに足る内容かどうかをリアルタイムチェックできないのだろう。内容についての実質的な審査をするのではなく、単なる形式チェックなので、瞬時にできないはずはないと思うのだが。
最後に、申請の根幹ではないものの、申請に付随して回答を要するアンケートの入力部分にも、きめ細かさが足りないところがある点を言いたい。アンケートの回答は選択式になっているが、回答選択肢のデフォルト値の付け方にセンスが無いのだ。「家庭用の蓄電池を持っているか持っていないか」「太陽光発電を行っているかいないか」というような質問の回答選択肢で、肯定(持っている、行っている)の回答選択肢を単純にデフォルト値としていて、そこにあらかじめ丸印をつけているのだ。蓄電池や太陽光発電はデフォルト=YESにできるほど普及しているのだろうか。これらに限らず、選択肢にはデフォルト設定をしなくてもいいのではないかと思った。
蛇足としてもう一つ、「申請完了画面」の注意書きには、こうも書かれている。「一時保存機能を利用した場合、72時間以内に必ず申請を完了してください。」あれっ、一時保存機能を利用した場合、72時間を超えてデータが保存されることもあるってこと?「安直に72時間超えのデータを利用すると、想定外のことが起きるからやめてくれ」って言ってる?