eKYC

 eKYC (electronic Know Your Customer) とは、電子的に本人確認を行うことだ。例えば、銀行に口座を開くとき、銀行に行かないでスマホを使ってネットだけでできたら便利だろう。

 これが日本では去年の11月まで許されていなかった。顧客が自分の顔写真と免許証などの写真を銀行のホームページでアップロードすることはできても、銀行が郵送する転送不要郵便を顧客が受け取るまでは KYC (本人確認作業)は完了しなかった。

 2018年11月30日、犯罪収益移転防止法施行規則が改正され、郵便物を送付することなく電子情報のみにより本人確認を行う方法が認められるようになった。その電子情報の態様等々は、犯罪収益移転防止法施行規則にかなり具体的に書かれている。*1

 eKYC をシステムに組み込む際に法規定を遵守することは当然だが、それにとどまらず、よりハイレベルで繊細なセキュリティ仕様を入れる必要がある。他人の写真や免許証を手元に置いて、なりすましをするようなデジタル詐欺を防がなければならないからだ。

*1:金融庁の2018年11月30日付け報道発表資料参照。

https://www.fsa.go.jp/news/30/sonota/20181130/20181130.html