「DXとデジタル化の違い」説明できなくてもいい

 日経電子版(日経クロステック)の2021年9月21日記事に「DXとデジタル化の違い 『説明できない』管理職が7割」とある。説明できないことがそんなに問題だろうか。

 DX(デジタルトランスフォーメーション)は、「IT(情報技術)を利⽤して製品やサービス、ビジネスモデルやビジネスプロセス、さらには組織や業界構造を刷新する取り組み」を指し、デジタル化は、「既存の仕組みや設備をデジタルに置き換えること」で「主に業務の効率化を目的とする」と言うが、紙をデジタルにするだけでも事務フローは大きく変わるのが普通だ。電子メールが初めて導入されたとき、すべてのメールを部下にせっせと印刷させていた上司がいたが、そんなことは長続きしない。他社のまねをして電子メールを導入しただけでも、社員の意識は変わり、仕事のやり方は変わる。ハンコのデジタル化にしても、電子化そのものを究極の目的としてやるわけがない。人は皆、そのアイデア・新技術を仕事にどう活かすか、UX、CX、EXをどう変えるか、すなわちビジネスの刷新につなげるべく、頭を働かすものだ。

 名前や定義にとらわれずに、まずは検討してみる、やってみることだと思う。