ジョン・アップダイク「同じ一つのドア」(新潮文庫)読後メモ

 ブログに書こうと思って、著者・題名をネットで検索して驚いた。なんと新本では入手できないらしい。と言っても、古本が高騰しているわけではなく、その気になれば廉価で購入できるだろうが。なにしろ、自宅の積ん読本の山に20数年は眠っていたらしいので、そういうこともあるかなという感じ。

 アメリカの普通の人々(と言っても1930年代生まれの人が若い頃という意味)が日常生活の中でふと感じること、感じた本人もすぐ忘れてしまいそうな心の機微をさらりとした筆致で描き出す。絵に例えれば、都会や郊外の町を描いた水彩画か。

 短編集なので、1篇読んでまた時間を空けて次のを読むということもできる。