Bob Greene ボブ・グリーン「Cheeseburgers チーズバーガーズ」(講談社英語文庫)読後メモ

 これも積んどく本の中から引っ張り出して読んだ。奥付を見ると、発行は2000年(第15刷)とあるから20年以上埋もれていた可能性がある。英語の勉強を兼ねて買ったのだろう。

 対訳ではなく「英語文庫」だから、本文は英語で巻末にほんの少しだけ翻訳家の伊佐憲二氏のNotesがあるだけ。それでもボブ・グリーンの英語(というより米語だが)は平易で辞書無しでも大体の文意はつかめる。書きぶりもウィットとユーモアに富み、ひと昔前の万人受けするタイプ。それがまさに20世紀の最終四半世紀の間、彼が売れっ子コラムニストであり続けたゆえんだ。日本では今から見れば信じられないほど不適切なことが堂々とまかり通っていた時代、アメリカは日本よりはマシだと考えられていた時代、それでも誰も「9/11(ナイン・イレブン)」を知らず、トランプ氏が政界に出てくるなどとは露ほどにも思わなかった頃のことだ。

 今読むとノスタルジックなモノクロ写真であるのは否めないが、確かに英語の勉強にはなる。絶版になったらしいのはちょっと惜しい。