参政党の憲法構想案(2025年7月29日参照)には「しらす」という言葉が使われている。Webサイトでの憲法構想案は画像データであるためブラウザーの検索機能が使えなかったが、「前文」に「天皇は、いにしえより国をしらすこと悠久であり」とあり、また第1条1項に「日本は、天皇のしらす君民一体の国家である」とある。
憲法構想案には脚注が付けられており、「しらす」の脚注として「しらすとは、国民の実情を広く知って日本を治める意味の古語である」と書かれている。この脚注の内容自体は正しい。補足すれば、「治める」は「統治する」と同じ意味だ。
前文の「日本は、天皇のしらす君民一体の国家である」という言葉及び第1条の文言からすると、日本を統治するのは天皇だということになる。統治権は主権と言い換えてもよいので、参政党が理想とする国は「天皇主権国家」であって「国民主権国家」ではないと言っているように見える。
しかし、この憲法構想案にも、国民の選挙権についての規定(第13条)があり、内閣総理大臣は国会議員の中から選出される(第25条2項)ともあるので、「国民主権」的な要素はある。立憲君主制の枠組みを残しつつ、精神的には天皇が統治しているかのように認識せよという意味なのだろうか? その結果として国民生活にどのような状況が発生しうるのか、ちょっとにわかにはわからない。